公開日:2026.09.03
最終更新日:2026.09.14
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不動産売却の流れをわかりやすく解説|査定から引き渡しまでの全ステップ

不動産売却は、査定、不動産会社選び、媒介契約、売却活動、条件調整、売買契約、決済・引き渡しという順番で進みます。売却を考え始めたばかりだと、何から手を付けるのか、契約後には何をすればよいのかがわかりにくいかもしれません。
不動産売却は、物件を売り出して買主が見つかれば終わりではありません。売却前の準備から不動産会社との契約、販売活動、売買契約、決済、引き渡しまで、いくつかの段階を順番に進めていきます。全体の流れを知らないまま進めると、必要な準備を後回しにしたり、次の予定との調整が難しくなったりすることがあるため、まずは全体の順番を把握しておきましょう。
不動産売却の全体的な流れ
不動産売却は、売却前の準備から始まり、不動産会社への査定依頼、媒介契約、販売活動、購入希望者との条件調整、売買契約、決済と引き渡しという流れで進みます。
一つの手続きが終わってから次を考えるのではなく、ある程度はその先の予定も見ながら進める必要があります。たとえば、売却活動を始める前には、いつ頃までに売却したいのかを整理しておく必要がありますし、売買契約を結ぶ際には引き渡しまでの準備も考えなければなりません。
不動産売却は、各段階で確認することや判断することがあります。まずは全体の流れをつかんだうえで、ここから査定の依頼から不動産の引き渡しまで、それぞれのステップを順番に詳しく見ていきましょう。
| ステップ | 内容 |
| 1 | 状況整理・売却理由や希望時期の確認 |
| 2 | 不動産会社への査定依頼 |
| 3 | 媒介契約の締結 |
| 4 | 売り出し価格の決定・販売活動開始 |
| 5 | 購入希望者との条件調整 |
| 6 | 売買契約の締結 |
| 7 | 決済・引き渡し |
不動産を売却する前に状況を整理する
不動産を売却すると決めたら、まず物件の状況を整理します。土地や建物の情報、権利関係、ローンの残債など、売却を進めるうえで確認が必要なことがあるためです。
購入時の契約書や登記に関する書類など、物件の内容を確認できる資料が手元にあれば、この段階で一度整理しておくとよいでしょう。すべての書類がそろっていなくても、何が手元にあり、何を確認する必要があるのかを把握しておくことで、その後の相談を進めやすくなります。
あわせて、なぜ不動産を売却するのか、いつ頃までに売却したいのかも考えておきましょう。住み替えや相続など、売却する理由によって優先したい条件は変わります。できるだけ価格を重視したいのか、売却する時期を優先したいのかによっても、その後の販売方針は変わってきます。
不動産売却では、売却価格だけを決めればよいわけではありません。売却後の予定も含めて考えておくと、査定や不動産会社との相談をスムーズに進められます。

不動産会社に査定を依頼する
売却する不動産の状況を整理したら、不動産会社へ査定を依頼します。査定では、対象となる不動産がどの程度の価格で売却できそうかを確認します。
ただし、査定額はその金額で売却できることを約束するものではありません。不動産会社は物件の状態や立地、周辺の取引状況などを踏まえて価格の目安を算出します。そのため、提示された金額だけを見るのではなく、なぜその査定額になったのかも確認しておく必要があります。
査定を依頼すると、不動産会社によって価格や販売に対する考え方が異なることがあります。査定額が高いという理由だけで判断するのではなく、どのような方法で買主を探すのか、売却活動をどのように進めるのかといった説明にも目を向けましょう。
査定を受けた段階で、すぐに売り出し価格を決める必要はありません。希望する売却時期や価格も踏まえながら、不動産会社と相談して販売方針を考えていきます。
不動産会社と媒介契約を結ぶ
売却を依頼する不動産会社を決めたら、媒介契約を結びます。媒介契約は、不動産会社に買主探しを依頼するための契約です。
媒介契約には種類があり、選ぶ契約によって依頼できる不動産会社の数や売却活動の進め方に違いがあります。そのため、内容を十分に確認しないまま契約するのではなく、自分の売却方針に合っているかを確認しておきましょう。
契約時には、仲介手数料や契約期間、販売活動の内容についても確認が必要です。不動産会社にどこまで任せられるのか、売却活動の報告はどのように受けるのかなど、契約後に気になることが出ないよう、事前に確認しておくと安心です。
媒介契約を結ぶ段階では、売り出し価格や販売方法についても話し合います。不動産会社に任せきりにするのではなく、自分が希望する売却条件を伝えながら、販売活動の方向性を共有しておきましょう。
売り出し価格を決めて販売活動を始める
媒介契約を結んだら、売り出し価格を決めて販売活動を始めます。不動産会社は物件情報を公開し、購入を検討している人からの問い合わせや内覧につなげていきます。
売り出し価格を決める際は、希望する金額だけで判断しないことが大切です。高く売りたいからといって相場から離れた価格を設定すると、購入希望者の検討対象に入りにくくなることがあります。一方で、早く売りたいという理由だけで価格を下げれば、売却後にもっと検討すればよかったと感じるかもしれません。
査定額や周辺の売却状況、不動産会社からの提案を確認しながら、自分の希望条件とのバランスを考えて売り出し価格を決める必要があります。
販売活動が始まると、購入希望者から問い合わせが入り、内覧の希望があれば日程を調整します。居住中の住宅を売却する場合は、室内を見てもらえるよう準備する必要もあるでしょう。
売却活動を始めた後も、問い合わせや内覧の状況を見ながら販売方針を確認します。思うように反応がない場合には、売り出し価格や販売方法について不動産会社と相談することになります。
購入希望者と売却条件を調整する
購入希望者が見つかったら、売却価格や引き渡し時期などの条件を調整します。不動産売却では、購入したい人が現れた時点で、すぐに契約が決まるとは限りません。
購入希望者から価格や条件について希望が出されることもあります。その内容を確認し、売主側の希望と調整しながら、双方が納得できる条件を決めていきます。
このとき、購入価格だけに目を向けないことも大切です。希望する価格に近くても、引き渡し時期が自分の予定と合わなければ、住み替えや引っ越しに影響が出ることがあります。
売却条件を確認する際は、売買契約を結んだ後の予定も考えておきましょう。契約から引き渡しまでに何を準備する必要があるのかを考えたうえで、無理のない条件を決めることが大切です。
売買契約を締結する
売主と買主の間で条件がまとまったら、売買契約を結びます。売買契約では、売却価格や引き渡し時期だけでなく、不動産の売買に関するさまざまな条件を確認します。
契約書に署名や押印をする前に、内容を十分に確認しておきましょう。価格や引き渡し時期について認識が合っているかだけでなく、契約上の取り決めについても確認が必要です。
また、不動産の状態や過去の経緯など、買主へ伝える必要がある内容についても整理しておく必要があります。不動産会社と情報を共有し、どのような内容を契約時に確認するのかを事前に把握しておきましょう。
売買契約では手付金の授受が行われることもあります。当日に必要な書類や持ち物、契約の進め方については、事前に不動産会社へ確認しておくと慌てずに済みます。
売買契約を結んだ後も、不動産売却は完了していません。契約内容に従って、決済と引き渡しに向けた準備を進めていきます。
決済と引き渡しの準備を進める
売買契約を結んだ後は、決済と引き渡しに向けて準備を進めます。決済では、売買代金の残りを受け取り、所有権を買主へ移転するための手続きが行われます。
必要な書類や手続きは不動産の状況によって異なるため、何を準備する必要があるのかを早めに確認しておきましょう。引き渡し直前になってから不足している書類に気付くと、予定どおりに手続きを進められないことがあります。
居住中の住宅を売却している場合は、引っ越しや荷物の整理も必要です。物件を引き渡す日までに、契約内容に沿った状態にしておかなければなりません。
売買契約が終わると、売却活動そのものは一区切りになります。ただし、その後には決済や引き渡しという大切な手続きが残っています。契約が終わった時点で準備を止めるのではなく、決済日から逆算して進めていくことが必要です。
決済を行い、不動産を引き渡す
決済日には、売買代金の決済や所有権移転に必要な手続きが行われます。必要な手続きが完了し、物件を買主へ引き渡すことで、不動産売却は完了します。
引き渡しの際には、契約内容に沿って物件を引き渡せる状態になっていることを確認します。居住していた場合は荷物を搬出し、買主へ引き渡すための準備を済ませておく必要があります。
また、不動産を売却したことで利益が出た場合には、税金に関する手続きが必要になることもあります。売却が終わった時点で、すべての確認事項がなくなるとは限らないため、売却後に必要な手続きについても確認しておきましょう。
売却価格だけでなく、仲介手数料などの費用を差し引いた後にどの程度の金額が残るのかを把握しておくことも大切です。売却代金を住み替え費用やローンの返済などに充てる場合は、事前に資金計画を考えておく必要があります。

売却の流れについてよくある質問
不動産売却にはどのくらいの期間がかかりますか?
不動産売却にかかる期間は、物件の条件や売り出し価格、購入希望者が見つかるまでの状況によって変わりますが、目安は3〜6か月程度です。販売を始めてすぐに買主が決まるとは限らず、購入希望者が見つかった後にも売買契約や決済、引き渡しの手続きが必要です。
住み替えや相続などで売却したい時期が決まっている場合は、直前になってから動き始めるのではなく、早めに不動産会社へ相談して売却計画を立てるとよいでしょう。
不動産売却では複数の不動産会社に査定を依頼できますか?
複数の不動産会社に査定を依頼することはできます。提示された査定額だけでなく、その金額になった理由や販売方法について説明を聞くことで、それぞれの会社の考え方を比較できます。
ただし、査定を依頼する会社の数を増やすことが目的ではありません。価格の根拠や販売活動への考え方、担当者の対応なども確認しながら、売却を任せる不動産会社を選ぶことが大切です。
売却中でも住み続けることはできますか?
居住中の不動産を売却することは可能です。その場合は、購入希望者から内覧の希望があった際に日程を調整する必要があります。
売却を始める前に必ず退去する必要はありませんが、契約で決めた引き渡し日までには物件を引き渡せる状態にしておかなければなりません。住み替えを予定している場合は、次の住まいへの移動時期も考えながら準備を進める必要があります。
売却活動を始めた後に売却をやめることはできますか?
売却活動を始めた後でも、販売を中止することはあります。ただし、不動産会社と媒介契約を結んでいる場合は、契約内容を確認する必要があります。
また、売買契約を結んだ後は、売却を取りやめることで契約上の問題が生じる可能性があります。売却をやめたいと考えた場合は、自分だけで判断せず、不動産会社に契約内容を確認しましょう。
査定額と実際の売却価格は同じですか?
査定額は、不動産会社が物件の状況や周辺の取引状況などを踏まえて算出した価格の目安です。そのため、査定額と売り出し価格、最終的な売却価格が同じになるとは限りません。
売り出し価格を決める際には、査定額だけでなく、売却したい時期や希望する条件も踏まえて検討します。購入希望者との交渉によって価格が変わることもあるため、査定から売却完了まで同じ金額で進むとは限りません。
不動産売却を進めるうえで押さえておきたいポイント
不動産売却では、査定から引き渡しまでの流れを把握するだけでなく、それぞれの段階で何を確認するかも大切になります。特に、不動産会社選びや売り出し価格、売買契約の条件は、その後の売却に影響する部分です。
不動産会社を選ぶ際は、査定額の高さだけで判断しないようにしましょう。高い査定額が提示されても、その金額で売却できるとは限りません。なぜその価格になったのかを確認し、どのような販売方法を考えているのかも聞いたうえで判断する必要があります。
売り出し価格についても同じです。高く売りたいという希望だけを優先すると、購入希望者が集まらず、販売が長引くことがあります。反対に、早く売却したいからといって十分に検討せずに価格を決めれば、売却後に後悔するかもしれません。売却時期や希望する条件も踏まえ、不動産会社と相談しながら決めることが大切です。
また、売買契約では価格以外の条件にも目を向ける必要があります。引き渡し時期が自分の予定と合っているか、契約後に無理なく準備を進められるかを確認しておきましょう。契約書の内容について疑問があれば、署名や押印をする前に確認することも欠かせません。
不動産売却は、一つひとつの手続きを終えながら進めるだけでなく、その先にある予定も見ながら準備していくことが大切です。査定を受ける前から売却後の予定をある程度整理し、売買契約を結ぶ際には引き渡しまでに必要な準備を確認しておくことで、途中で慌てる場面を減らせます。
売却価格だけに目を向けず、売却時期や費用、引き渡し後の予定まで含めて考えることで、自分の状況に合った形で不動産売却を進めやすくなるでしょう。